スペクトル尖度は、物理的にどのような意味を持っているのでしょうか?
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MathWorks Support Team
on 24 Sep 2020
Edited: MathWorks Support Team
on 4 Oct 2021
風力タービン高速ベアリングの経過予測
で紹介されているスペクトル尖度について教えてください。物理的にどのような意味を持っているのでしょうか。
例えば上の例題では風力タービンのベアリングの振動として、スペクトル尖度で10 kHz近傍に特徴周波数がありました。FFT解析を行った場合は、特別 10 kHzに何かが存在する訳ではありません。スペクトル尖度の周波数は、物理的にはどのような意味を持っているでしょうか。
スペクトル尖度は、振動解析関係の分野では、よく知られた手法なのでしょうか。
Accepted Answer
MathWorks Support Team
on 23 Sep 2021
Edited: MathWorks Support Team
on 4 Oct 2021
スペクトル尖度の計算では、まず時間-周波数領域の計算を行います。スペクトル尖度は周波数領域のスペクトルを計算した後に、時間方向においての尖度を算出しています。スペクトル尖度の周波数の物理的な意味に関しては、その周波数の範囲において、非定常的な振る舞いをする信号が確認されることに対応します(定性的な解釈として、時間方向において、スペクトルの振幅に変化あり)。
時間-周波数領域の解析においては、関数pkurtosisでは関数pspectrumまたは関数kurtogramを使用しています。
例題ですと、10 kHz 付近において、1回の計測期間中(1日)におけるスペクトルの時間変動が時間経過とともに大きくなっていることが確認できます。 物理的な意味としては、10kHz付近において、非定常的な成分が観測され、これらはこの例のベアリングの劣化の要因と関連すると考えられます。
スペクトル尖度は1980年代に導入された概念で、比較的新しいものと理解しております。
ベアリングや回転体の劣化などの分野で応用されていると伺います。
故障診断におけるスペクトル尖度の応用に関しては、以下の例も参考になるかと存じます。
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